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浜辺の診療室から

認知症の段階的変化と対応
(第11回)

  • 認知症

認知症を抱える人と接するとき、一律かつ均等に起きていない機能低下とどう向き合うか――。看護や介護をする世界では、いつも話題になるところです。確認される行動や言動は、脳機能の低下と、もともとの性格が相まって、複雑な変化をみせるからでしょう。

 

認知症による病態変化は、中長期的な視野に立ってみると、初期と中期と後期にわかれます。初期変化は、もの盗られ妄想に代表されます。猜疑心のみならず、行為を非難されることによる挫折感や喪失感を伴っています。

中期にみられるふるまいは、暴言、暴力、徘徊に代表されます。周囲がもっとも手を焼く時期ですが、本人としては活き活き暮らしていた時代に浸っているという共通項があります。

後期になると、脳機能の広汎な低下に基づいた症状が前面に出てきます。

 

対応のコツは、初期であれば忘れてしまうことや、できないことを責めない。瞬時に責めず、いつまでも執拗に責めないといった根気強い姿勢が求められます。

中期であれば、個別に対応することで何を求めているのかを知り、それに寄り添うかたちで何ができるのかを考えていく姿勢が軸になります。ちなみに、この中期において環境整備に限界がみえてきたときは、薬剤の積極的導入が検討されます。

一方、後期では個別対応を検討したり、環境を変えたりすることの限界が見える時期です。清掃管理体制を敷くなど、したことに対する後処理が主になってきます。

目次

認知症

高齢者の終末期

老いるということ

新型コロナウイルス感染症

心療内科

介護・医療・福祉の現場から

生をめぐる雑文

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