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浜辺の診療室から

日本人の世界観には「ハレ」と「ケ」がある

  • 生をめぐる雑文

山の日の祝日も、夏真っ盛り。

例年とちがうのは、リオでオリンピックが行われていることですね。

当地湯河原では、2度の海上花火大会も終わり、

やっさまつりも、真鶴貴船まつりも無事終了しました。

いま吉浜海岸は、海水浴客で賑わっています。

 

そういえば夏は暑くてキライ……といった声をよく耳にします。

ネットをのぞいてみると、夏は

日本人が好きな季節の三番手で登場するようです。

たとえば2012年にNewsCafeが行った調査(対象1,050人)では、

一位が春で36.2%、二位は秋で33.1%。

三位は夏で18.5%、四位は冬で12.2%でした。

2013年のniftyアンケート(対象3342人)でも、一位はやっぱり春で42%。

二位は秋の32%。夏は三位で13%、四位が冬(4%)でした。

一方、マイナビニュースアンケート(20代読者対象 総数不明)では、

一位は秋(40%)、二位が春(31%)、三位が夏(18%)、四位が冬(11%)でした。

若い人は春より秋が好きらしく、一位と二位が逆転していますね。

 

春が好きな理由の筆頭は「過ごしやすさ、温暖だから」でした。

秋を推す一番の理由は「紅葉など季節限定の美しいものが多いから」。

夏は、休みの長さや開放感をあげた人が多く、

冬は、澄んだ空気の美しさや、食べ物のおいしさがあげられていました。

夏については、こんな意見もありました。

 

   夏のイベントが好きです。

   夏祭り、海水浴、バーベキュー、花火大会など。

   盆休みとか灯篭流しとか高校野球とか……

   断片的に体感できる“非日常”が多いからかなあ。

 

非日常が多いということは、メリハリがある季節ということです。

民俗学者の柳田國男さんは、

日本人の世界観には「ハレ」と「ケ」があるといいました。

ハレ(晴れ・霽れ)は儀礼や祭、年中行事といった「非日常」をいい、

ケ(褻)は普段の生活にある「日常」をいいます。

 

 ものごとを永続するために必要な要素として、メリハリは大事。

 ハレがあるから、それを目標に単調なケの日々を乗り切れる――。

と語ったのは、花王の常盤文克さん。

 

メリハリがあり、ハレの日が散りばめられた夏は

もうしばらく続きます。

  

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