ストレスを減らし、きちんと眠ることが大事
2021年2月
- 新型コロナウイルス感染症
ウイルスによる感染を受けた場合、
入ってきたウイルス量が少なかったり、
免疫系を作動させる側、つまりわたしたちの“治癒力”が良好な状態にあれば、
自然免疫系がきちんと機能することで、
感染防御が成り立ち、症状は薄れていきます。
一方、わたしたちの“治癒力”が怪しげな問題を抱えていると、
自然免疫系だけでは収束しないため、
強力な免疫系である獲得免疫系が登場することになります。
ワクチンによる抗体誘導は、
この獲得免疫系を期待した戦略と思われがちですが……
ワクチン接種のあと、まず動き出すのは自然免疫系です。
さらに、先天的に抗体を生み出すことができない人も
感染症から回復(克服)した事例報告もあるようです。
抗体だけにこだわって、その有無に振り回されていると、
“治る”ための対策や行動様式を見誤る可能性がります。
ベーシックかつ外来異物に対して破壊的な防衛機能が期待できる点で、
自然免疫系は魅力があり、信頼できます。
ややもすると脆弱化しかねない自然免疫系に再度揺さぶりをかけ、
系全体をデフォルト状態に戻そうといった目論見が、
たとえばストレスからの解放だったり、
良質な睡眠確保や、体内時計の維持やBCG接種にある――
といった指摘は、この自然免疫系維持に注視した理論に基づいているのです。