短期的効果なら期待できるワクチン接種
(感染拡大とワクチン接種 第11回)
2021年2月
- 新型コロナウイルス感染症
2021年の上半期に「ワクチンと集団免疫」をまとめてみた理由は、
接種時期が刻一刻と迫っていたからです。
多くの人たちがワクチン接種を受ける以上、
集団免疫についての知見をまとめておきたいと考えました。
接種を受ける人は、3つの群に分かれると思われます。
1群:接種を希望する人たち →体調が良ければ、接種を受けるはず
2群:現時点では接種したくない人たち →接種会場には行かないはず
3群:さしあたり接種しないで静観する人たち →今後、情報収集をしていくはず
日常診療の場でも、じつは3群に属する方々からの質問が増えています。
他の医療機関スタッフも多かれ少なかれ、こうした質問を受けているようです。
集団免疫については、行政や国からの声明や公式な説明がなく、
しかも全体像不明の新興感染症ですから、
医療関係者はそれぞれの思いで応えればよいと思います。
それでは困るというなら、
実施を推進する行政や国が説明しているQ&Aから推し量るしかないでしょう。
「感染拡大とワクチン接種」シリーズで得られたまとめ――それは、
① ワクチン接種によって、短期的効果は期待できる。
② 新型コロナの場合、集団免疫は期待できないと思われる。
③ それ以上のことはワカラナイ。
さもしいまとめで悲しい限りですが、
それ以上の説明は、行政や国からの声明をお待ちください。