老いとの向き合い方(意見交換会)
意見交換会)
参考資料として、昔の人が語った老いのとらえ方をまとめてみました。
老いにまつわるアフォリズムから
《イギリスの場合》
- 16歳で美しいのは自慢にはならない。でも60歳で美しければ、それは魂の美しさだ。(イギリス マリー・ストープス 化石植物学者、作家)
- 老人になって堪えがたいのは、肉体や精神の衰えではなくて、記憶の重さに堪えかねることである。(イギリス サマセット・モーム 作家・演劇家)
- 青年期は大失策であり、壮年期は闘争であり、老年期は悔悟(かいご:悪かったと悟り悔いる)である。(イギリス ベンジャミン・ディズレーリ ヴィクトリア朝の政治家)
- 青春の過失は、壮年の勝利や老年の成功よりも好ましい。(上に同じ)
《フランスの場合》
- 10歳では菓子に、20歳では恋人に、30歳では快楽に、40歳では野心に、50歳では貪欲に動かされる。人間はいつになったら、英知のみを追うようになるのだろうか。(フランス ジャン=ジャック・ルソー 哲学者・政治思想家)
- 40歳は青年の老年期であり、50歳は老年の青春期である。
(フランス ヴィクトル・ユーゴー 作家・詩人)
- ある年齢以後になると友人を選ぶよりは、友人に選ばれる場合の方が多い。
(フランス アンドレ・ジイド 作家)
- 私は、年よりも先に老け込むくらいなら、むしろそれだけ老年が短いほうがよい。
(フランス ミシェル・ド・モンテーニュ 哲学者・モラリスト)
《ドイツ・アメリカの場合》
- われわれの年齢は植物のそれである。芽をふき、成長し、花を咲かせ、しぼみ、そして枯れる。(ドイツ ヘルダー 文学者・思想家)
- 老人の歳月における人生は悲劇の第五幕に似ている。人間は、悲劇的最後の近いことは知っているが、それがいかなるものであるかは、いまだに知らない(ドイツ ショーペンハウエル 哲学者)
- 老いたる最も確かな徴候は、孤独である。(アメリカ アモス・ブロンソン・オルコット 教育者・哲学者)
- 禿げ頭の向こう側には、若者が想像しているよりも、多くの至福がある。
(アメリカ ローガン・バーサル・スミス 随筆家)
《その他、老いに関する箴言(しんげん)》
- 精神医学の眼には、人生に別れを告げることのできない老人は、人生を受け容れることできない若い人のように、弱々しく 活気がないように思える。
(スイス カール・グスタフ・ユング 精神病理学者)
- 物盛んなれば 衰ろうるは 天の常数なり(中国 劉向 りゅうきょう 学者・政治家)
- 年若いころ、強めて(つとめて)学ばなかったがために、年老いたときに人に教えることができない。恥ずべきことである。(中国 孔子 思想家・哲学者)
- 若者は眠れば病が癒えるが、老人はそのまま生を終える。(スペイン 作者不明)
《日本の場合》
- 人の年老いていくことを、だれか成長と考えるか。老は成長でもなく退歩でもない。ただ「変化」である。 (日本 萩原朔太郎 大正/昭和の詩人)
- 老いて生きるのは、自殺よりはるかに痛苦のことである。長い人生を営々と歩んで来て、その果てに老婆が待ち受けているとしたら、人生は何のために生きたことになるのだろう。(日本 有吉佐和子 昭和の作家)
- 人は組織からの卒業や引退はありえても、自分自身から引退するということはできないのです。(出井伸之 実業家 ソニーなど)