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健康長寿サロン

急に食欲が落ちた……原因は?

お題)

夏場は食欲が落ちるけれど、夏でもないのに食欲がないのは病気? とのご意見がありました。

 

それまでフツーに食事ができた人が、あるときから食欲が落ち、食べたくなくなっている、食べられなくなっているといった場合は要注意です。

嘔気や嘔吐があったり、そのあとで下痢がみられるようなときは、症状が出る前に摂取した食べものをチェックしてみてください。

一方、気がついたら食べたくない状態になって、そのうち食べものを受け付けない状態に移行する場合が今回のテーマです。

 

以下のスライドにあるように、医療機関で調べてみないとわからない病態がいくつか含まれています。よくあるのは感染症です。高齢者の場合、無熱性肺炎など感染症があっても発熱がみられないことがありますが、多くの場合は発熱が参考になります。一度でも発熱したら医療機関を受診してください。

また心不全の進行による摂食低下もよくあります。レントゲン写真の像は、進行した心不全の例です。心臓が大きく、肺が白みを帯びて写っています。

まったく食べない状態で、しかも水分も取れない場合は、医療機関受診を急いでください。災害現場でいわれるように、72時間を経過した場合は、対応しても後手に回ることがあり、注意が必要です。

 

 

次の図は、自宅で高齢者のケアをされている方や施設入所者をケアする介護スタッフに向けた教育用スライドです。調べてみて原因がわかった場合は治療に移行しますが、原因がよくわからない高齢者の場合は、終末期も視野に入れた対応が必要になります。

進行した認知症では、食事が摂れなくなる例がよくあります。その場合、食欲低下の有無は判断できないこともあり、食べ終わるまでに時間を要するようになります。

 

 

一方、元気があるかどうか、痛みがあるかどうかも大事なポイントです。

尋常ではない感じの痛みが急に出てきた場合や、意識覚醒レベルが落ちてきている場合は、医療機関受診が急がれます。

 

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