誰かを支えるために
one for all、all for one
- 働き方(メンタルヘルス)
以前、優良企業を訪れたとき感心したことがありました。
その企業は、魅力的な商品を次々とヒットさせていました。
商品を作っているのは、直接部門です。
そこには実際に商品を作成する課だけでなく、
試作する課があり、耐性を調べる課があり、
研究開発課がありました。
感心したのは、間接部門の人たちでした。
日のあたる直接部門と較べて、
一見地味な間接部門には経理課があり、人事課があり、
総務・資材課があり、知的財産課(特許)があります。
その他、経営企画室や秘書室もそうでしょう。
わたしたちが問うたのは、モチベーションについてでした。
間接部門にいる人たちは、
モチベーションをどう保っているのでしょう?
中堅職員の答に、わたしたちは感心したのです。
海の中に伸びる海中道路ってありますよね。
あの橋げた、つまり支柱がわたしたちだと思っています。
直接部門は、海中道路そのものです。
それをしっかり支えるのが、間接部門の役割だと思うのです。
頑強な強度と、数の双方が揃ってはじめて、
海中道路は成り立ちます。
不要な支柱にならないよう、
余剰な支柱にならないよう、日々研鑽です。
職場で体調を崩して医療機関を訪れた人たちが、
うまく職場復帰できるかどうかも、じつは
人事を中心とした間接部門の手腕にかかっています。
直接部門をしっかり支えることができているカイシャと、
教育からバックアップ体制まで、粗雑なカイシャとでは、
職員の“再生”率が大きく異なってきます。
メンタルチェックが今年から義務化されましたが、
それだけで環境は変わりません。
合併とか子会社化とか派遣とか、事情はいろいろあるのでしょうが、
ラグビーでいう one for all、all for one
を忘れてはいけないってことでしょうね。