今日も元気に仕事してますか?
燃え尽きていませんか?
- 働き方(メンタルヘルス)
燃え尽きてしまうバーンアウト状態は、
人間相手の仕事で起きます。
看護師に多いことで知られますが、介護職や相談員のほか
教師や営業職、レジャー・宿泊施設スタッフでもあり得ます。
傍からみると、すっかり「燃え尽きてしまったように」みえます。
発症は急で、意欲を失ったり、休職になったりしたあと、
離職する例や、自ら命を絶つ例さえあります。
燃え尽き状態で何が起きていたのか……。
いくつかの分析により詳細がわかってきました。
症状としては、まず情緒的消耗感があります。
働きながら情緒的な力を出し尽くしてしまうと
情緒的資源の枯渇が生じ、以下の思いが支配的になります。
もう、こんな仕事やめたいと思う気持ち
職場に足が向かず、家にいたいと思う気持ち
仕事のために、ココロの余裕がなくなったと思う気持ち
体もココロも、すっかり疲れ果てたという気持ち
そのうち脱人格化や、個人的達成感の低下も順次起きてきます。
気配りや心配りが面倒になり、
同僚や患者(入居者)の顔を見るのもイヤになり、
誰とも話したくない気持ちになり、
仕事の結果などどうでもよくなり、
今の仕事は、私にとっても社会にとっても無意味だと感じ、
すべてがむなしいと感ずる……
ものの考え方や、職場環境にも原因はあるのですが、
対処法は十人十色で確立されていません。
Bernierの調査(1998年)によれば、
「燃え尽きを経験したが乗り越えた」に該当した20人のうち、
休職前と同じ仕事に復帰した人は、たった1人だけでした。
残り19人は、
それまでの自分のキャリアをきっぱりと捨て去り、
新しい環境に移る選択をしました。
新しい世界に身を置き、新たなキャリアを積むことで、
燃え尽きた自分にサヨナラしたのです。
燃え尽きは経験しないに越したことはありません。
けれども人一倍責任感が強く、他者の痛みに共感できて
ピュアであるといった性格の持ち主が、
若いがゆえに陥るピットフォール。
それが燃え尽き・バーンアウト状態です。
こうした方々のドロップアウトは社会的損失になりますから、
総力戦で食い止める必要があります。
症状に心当たりがある方は、ご相談ください。
また、それらしい人を職場で見かけたら、
「メンタルクリニックに行って話を聞いてもらったら?」
などと、“よけいなおせっかい”を焼いてください。