• 0465-64-1600

浜辺の診療室から

2000年代の問題 

  • 介護・医療・福祉の現場から

2025年問題では、ピークを迎える高齢者率とどう向き合い、

どう対処するかが問われます。

医療や介護・福祉領域では、以前からさかんに議論され、

現在も模索途上にあります。

 

年号を冠につけた“問題”は、これまでもいくつかありました。

2000年問題は、1999年から2000年に移行するとき、

コンピュータが誤作動を起こす可能性がある

とされた問題でした。

2015年問題では、団塊の世代全員が65歳以上になり、

年金などの社会保障費をどうするかが

問われました。

 

未来に向けての問題には、

2025年問題のほか、たとえば2045年問題もあります。

……ご存じですか?

人工知能が、人類の知性を超える時期というのが概要です。

コンピュータの進化によってあらゆる技術が熟成し、

いよいよ人間の思惑を超えた影響が多方向に及ぶことで、

社会や生活が後戻りできないほど変容してしまう――。

そう懸念されているようです。

 

2045年問題には、肯定論者と否定論者が世界中にいます。

その一つひとつを紹介することはしませんが、

人工知能はいったい、ヒトにおける脳機能の「何」を超えるのか

といった意見があります。

ヒトつまり人類の脳の機能や多様性が解明されていない状態で、

超えるとか、超えないとか議論を積んでも意味はないとする指摘です。

わたしはこの意見に同調し、賛同します。

2045年とは、いまから28年先のこと。

そのときわたし自身はすでにこの世にいないか、

いたとしても、あれこれ興味が持てない状態にあるはずです。

少なくとも、人工知能とヒトの脳機能への興味はないでしょう。

 

現代社会は格差や貧困、民族紛争によって上下に、

また思想的・産業的には左右に揺れ始めています。

財政逼迫、貧困、復興途上、少子高齢化など、

現代ニッポンに生きるわたしたちも、

28年先などといった未来とは別に、

目下の課題や問題が山積しています。

目次

生をめぐる雑文

心療内科

働き方(労働衛生)

高齢者の終末期

ページトップへ戻る