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浜辺の診療室から

大阪にて

  • 介護・医療・福祉の現場から

1月14日の日曜に、大阪でお話しする機会がありました。

主なテーマは早期発見・早期対応のツボ。

施設や在宅で、高齢者と日々向き合っている

看護系スタッフが中心でした。

 

朝、会場のロビーに入って、

以前にも来たことがある場所だと気づきました。

パネルディスカッションというかたちで意見交換したことがあったからです。

そのときのテーマは“やる気”について。

構造不況に陥っていたため、当時のニッポンは

人事考課に「成果主義/目標管理制度」を広く導入し、

勢いを増していた時期でした。

その方法は、やりかたを誤ると

自分が掲げた目標だけをひたすら求めるようになり、

仕事に向き合う姿勢が自己中心的になってしまい、

やがては職場がぎくしゃくするようになります。

じじつメンタルダウンする例が全国的に増え、

有形無形のハラスメントも増えて、

職場から活気が消えていった時期でした。

なにより実績が上がらないといった経営的な問題も、

手つかずの状態だったのです。

 

そもそも多くのスタッフにインセンティブをぶら下げ、

一年ごと定量評価することに意味はあるのか?

その命題に対して疑念を持ちはじめた経営系の研究機関が、

脳科学者や医師、人類学者、経営経験者らを集めたチームで

提言研究会を3年ほど重ね、

企業の人事・教育スタッフや経営幹部を前に

壇上で提言発表と意見交換をしました。

その提言はのちに書籍収録されました。

――ざっと10年前のことです。

 

14日の会で思ったことは、

やる気に満ちた人たちが、なんとも多いこと。

伝えたかったノウハウの一部を圧縮させてでも、

当日出てきた現場からの質問や悩みにかなりの時間を割けたことに、

遠路はるばる来た甲斐はあったと思っています。

休憩をはさみながらとはいえ、

5時間の長丁場をあっというまに乗り越えてしまうパワーの根源は

何だろうと、あらためて思いました。

 

やらされ感からでなく、

現状をどうにかしたいといった切実な思い……。

少なくとも仕事に向き合う姿勢が自己中心的になっていない

人たちの集まりだったことはたしかです。

高齢社会に突き進むニッポンで 超高齢者を多方面からサポートし、

現場の苦悩からにじみ出た思いを抱き、疑問を持ち、常に解決策を求める姿勢は、

介護福祉・看護医療職場の宝です。

目次

認知症

高齢者の終末期

老いるということ

新型コロナウイルス感染症

心療内科

介護・医療・福祉の現場から

生をめぐる雑文

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